あらためて……あとがき、みたいなもの
「Beyond the summer」公開からはや2ヶ月。
サイトの方もあっというまに10000HITを越えてしまいました。
おかげさまで、いろんな方に遊んでもらえてるようです。プレイしてくださった皆様、本当にありがとうございます。
さて習作の意味あいも強かった本作。スクリプト、シナリオの展開、演出、セリフ……そしてサウンド、SE。落ち着いてプレイしなおしてみると、山ほどの修正点がでてきそうなので、もうしばらく手をつけないでおこうと思います(笑)。
最初はスクリプトに慣れる為に、もっと短いお話になる予定でした。平凡な毎日に飽き飽きしていた主人公が、ふとしたキッカケで学校をサボり、なぜかクラスメイトの女の子が強引に着いてきてしまう。その道中で女の子と仲良くなりつつ、案外ちょっとしたことで平凡な毎日も面白くなるなぁ…と気付く、とまぁこんなお話でした。これが、ひろかシナリオの基本になったわけです。
それが、なぜか気がついたら他のキャラクターも次々に誕生し、結局ヒロイン4人のマルチエンディングなゲームに膨らんでいってしまった、というわけなのです。スクリプトもはじめてだったのから、あれやこれやと1年かかるわけです。
ゲームを作り始めるにあたって、どんなジャンルにしようかと考えました。
ホラーは、恐いの苦手だからパス。推理物は、トリック考えたりするのが大変そうだし、話が論理破綻しそうで最初は危険。脱出物は定番だけど、結構いい作品がたくさんあるからやめよう(←弱気)。恋愛物は、最も定番だけど、でもそういえば王道な青春路線ってあまりないな。ということで、恋愛物になったわけです。安直ですね。
王道な青春路線って、ありそうで今までほとんどお目にかかったことがありませんでした。例えば「ハーバーランドでつかまえて」あたりがそれに近いかと思います。
ただ恋愛物の傾向としては、主人公に辛い過去があったり、不思議な事件が起きたり、そんな設定ねえよ!ってなヒロインだったり、輪廻転生とかファンタジーだったりと、もちろん物語としては面白いものもたくさんありますけど、ごく「日常」な話は少ないように思ったわけです。少ないところにビジネスチャンスです(笑)。
あと最近の流行なのか、この手のゲームには「鬱」な話も多いので、これはやめようと決めました。たとえフリーゲームという、エンターテイメントのはしくれであっても、ゲームを終えた後で、さぁ明日から仕事(学校)頑張るか~という気持ちになれるような方がいいなぁと思うわけです。
あと個人的な好みで「萌え」とか「媚び」とかそんな要素も省こうと。一般に「萌え」とかいう設定で「萎え」る人なので……僕の場合。とにかく普通の主人公が、普通の女の子を相手に、それこそ読んでいて赤面するくらい真正面から描いた恋愛物をつくってみようかと思ったわけなのでした。
ところが、つくってみてわかりましたが、普通の主人公と普通の女の子を設定すると……どうしても物語が盛りあがりません。いや、薄々予想はしてましたけどね。
普通なキャラクターが普通に会話してると、つい異常な事件を起こしたくなります(笑)。これが逆に普通な日常を描こうとすると、つい性格が異常になるという……妙なシーソー現象が発生。主人公が学校サボって、見知らぬところへ行くという唯一の非日常を頼りに、なんとか物語は結末を迎えましたけど。結構、大変でした。
さて結果論とはいえ、こうしてできあがってしまった「読んで恥ずかしい恋愛物」という方向性、どうせならさらに突き詰めていこうかと、そんな野望を抱いてます。
ゲームの中でくらい、ロマンチックなセリフの一つや二つ、言ってみたいものです。現実にそんなこと言うと、いきなり痛い目にあいますがね(汗)。
青春恋愛路線。
一つくらい、そんなゲームあってもいいですよねえ。
※各ヒロインの設定は 『キャラクター設定法』にあります。
04/09/30