読書メモ

■こちらニッポン…(小松左京/ハルキ文庫)
 ある日、世界中から人がいなくなり、残された人々が生きていく、という実験的なお話。

■ラブ・リプレイ(喜多喜久/宝島社)
 想い人を助ける為に時間を繰り返していく女の子のお話。あれこれ試行錯誤をして、謎を解いていく展開はノベルゲームちっく。

■二重螺旋の誘拐(喜多喜久/宝島社)
 いろいろ仕掛けのあるお話。

■放課後スプリング・トレイン(吉野泉/創元推理文庫)
 いわゆる日常ミステリ。

■さよなら妖精(米澤穂信/創元推理文庫)
 青春の痛み。

■メグル(乾ルカ/創元推理文庫)
 大学の事務員のお姉さんが、不思議なバイトを紹介してくれる連作短編集。謎解きというわけではないけれど、不思議なお話は、どうなるんだろう?と引っ張られていきます。

■宇宙軍士官学校10(鷹見一幸/ハヤカワ文庫)
 いよいよ完結と思ったのですが、最終決戦というところで終わり。このタイトルでは最終巻だけど、別タイトルで話は続くのだそうです……。

■宇宙へ(福田和代/講談社)
 軌道エレベーターのメンテナンスマンになった主人公の男が遭遇する4つの事件。シンプルなタイトルですが、現実の延長線にあるいいSF。読み応えがあります。軌道エレベーターが実現した世界で、女性が活躍する小川一水「妙なる技の乙女たち」を思い出しました。軌道エレベーターもの、もっと読みたい。

■東京ダンジョン(福田和代/PHP研究所)
 東京の地下鉄線内に爆弾をしかけた。前代未聞の犯行に、保線の仕事をする地下鉄社員の主人公と、一部の若者にカリスマ的な影響を与える経済学者が巻き込まれる。予想したような東京を乗っ取るテロみたいな話とは違って、意表を突かれる展開になっていきます。

■小説家森奈津子の華麗なる事件簿(西澤保彦/実業之日本社文庫
 いわゆる探偵もの、または日常ミステリと勘違いして読みはじめるが、まさかエログロナンセンス?というか、うっかり電車の中で読んでページをのぞき込まれたらどうしよう、というお話。しかし、抵抗なくあっさり読み進めてしまった。これも活字だからこそか。適当に開いたページで笑えたら、たぶん楽しめます。

■エンド・クレジットに最適な夏(福田栄一/東京創元社)
 バイト代めあてで、ストーカー被害を受けている女子大生の事件解決に協力した大学生の主人公が、厄介事に次々と巻き込まれ(時には自ら背負い)、探偵顔負けの行動力でガンガン解決していくお話。事件の真相をあれこれ考える楽しさもありつつ、面白いほど鮮やかに解決していく無双系な主人公に置いていかれました。樋口有介や本多孝好みたいな青春っぽい感じは好みです。

■星のダンスを見においで1・2(笹本祐一/創元SF)
■さよならアリアドネ(宮地昌幸/ハヤカワ文庫JA)
■最後のトリック (深水黎一郎/河出文庫)
■地球移動作戦(山本弘/早川書房)
■Gene Mapper -full build-(藤井太洋/ハヤカワ文庫JA)
■パプリカ(筒井康隆/新潮文庫)
■トオリヌケキンシ(加納朋子/文藝春秋)